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腰部脊柱管狭窄症の症状は?原因・やってはいけないことも解説!

「最近腰の痛みが気になる…」「足にしびれがあるから腰部脊柱管狭窄症なのかな?」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

このような人は腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。

他にも下記のような症状があるため、あてはまるものがあるかチェックしてみてください。

腰部脊柱管狭窄症の症状
  • 腰の痛み
  • お尻や足のしびれ・痛み
  • 排便・排尿の障害

腰部脊柱管狭窄症をそのままにしておくと、足や腰が痛くて歩けない、腸や腎臓の病気になるなどの危険性があります。

この記事では腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)の症状や原因、やってはいけないことなどを紹介します。

腰部脊柱管狭窄症の症状を理解し、適切な対策をしましょう。

腰部脊柱管狭窄症の症状

腰部脊柱管狭窄症の症状は下記の通りです。

それぞれ解説します。

腰痛

腰部の脊柱管が狭くなることで、神経が圧迫されて腰痛がでます。

筆者が働いている病院では腰痛のみの症状で受診し、腰部脊柱管狭窄症と診断された患者様もいました。
症状が腰痛のみでも、病院に受診することをおすすめします。

また、腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン2021(改訂第2版)によると、腰部脊柱管狭窄症の症状に腰痛の有無は問わない」と発表されているのです。

腰痛がない場合でも腰部脊柱管狭窄症の可能性もあります。

腰痛以外の症状がある場合は病院に受診してみてください。

臀部や下肢のしびれ・痛み

腰部脊柱管狭窄症は臀部(でんぶ)や両下肢(りょうかし)にしびれや痛みがでます。

臀部:お尻
下肢:足の付け根からつま先

下肢にしびれがなくても、脱力感や疲労感も症状の1つです。

また腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状として「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」があります。
間欠性跛行とは長時間立つことや歩き続けられなくなることです。

間欠性跛行の具体例
  • 長時間の立位や歩行で臀部や下肢にしびれ・痛みが出る
  • 前かがみになったり座ったりすることで症状が落ち着く
  • 自転車に乗ったり、ショッピングカートを押したりすると症状が楽になる

間欠性跛行の症状が出ている場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。

患者さんでは以下のように訴え、腰部脊柱管狭窄症と診断されたケースもありました。

  • 電柱1本分しか歩けない
  • 5分程度しか歩けない

当てはまる症状があれば、整形外科に受診しましょう。

膀胱直腸障害

腰部脊柱管狭窄症の症状として、膀胱や直腸の障害が生じることがあります。

腰部脊柱管狭窄症によって神経が圧迫され、排尿・排便機能も障害を起こす可能性があるのです。

圧迫されている神経の場所によって、症状の程度が異なります。

下記の表を参考に、当てはまる症状がないかチェックしてみてください。

スクロールできます
排尿障害の症状頻尿
残尿感
尿が漏れる(失禁)
排尿時の勢いが弱い
尿が出ない(排尿困難)
排便障害の症状便秘
排便困難
便が漏れる(便失禁)

そのままにしておくと腸や腎臓の病気になるリスクがあるのです。排尿・排便障害があるときは、まず泌尿器科や消化器内科、胃腸科などに受診しましょう。

異常がなければ整形外科に受診することをおすすめします。
腰部脊柱管狭窄症が原因で神経が圧迫され、排尿・排便障害がでている可能性があります。

腰部脊柱管狭窄症とは

腰部脊柱管狭窄症とは脊柱管(せきちゅうかん)の中を通っている神経や血流を圧迫してしまう病気です。

脊柱管は、脊髄(せきずい)というとても重要な神経組織を守っています。その脊柱管が変形し、中を通っている脊髄を圧迫し、刺激している状態なのです。

引用:群馬大学整形外科学教室

脊髄は脳と同様、「中枢神経(ちゅうすうしんけい)」という体全体をコントロールする神経のため、脊髄を刺激されると、腰部から下肢にかけて症状が生じます。

腰部脊柱管狭窄症の原因

腰部脊柱管狭窄症の原因は下記の通りです。

それぞれ解説するので参考にしてください。

老化

背骨は常に体を支えているため、負荷がかかっています。

長年使っていると、老化が原因で下記のような現象が起こります。

  • 椎間板の突出
  • 腰椎の背骨が変形
  • 周囲の靭帯が厚くなる

このような現象が起きると脊柱管の中が狭くなるのです。脊柱管の中にある神経や血管を圧迫し、腰部脊柱管狭窄症の症状がでます。

仕事

仕事で以下の動作を頻繁にしていると、腰部脊柱管狭窄症になるリスクがあります。

  • よく重いものを持つ
  • 仕事でたくさん動いている
  • 腰に負担がかかる姿勢をとる

体力仕事や、長時間座り続ける仕事をしていると、日頃から腰に負担がかかっています。

腰に負担がかかると脊柱管の中が狭くなることがあり、腰部脊柱管狭窄症になる可能性があるでしょう。

脊椎の病気

以下のような脊椎(せきつい)の病気がある人は腰部脊柱管狭窄症になりやすいです。

  • 脊椎圧迫骨折
  • 腰椎変性側弯症
  • 変形性腰椎症
  • 腰椎変性すべり症
  • 腰椎椎間板ヘルニア


過去に上記の診断をされ、間欠性跛行(長時間歩行ができなくなる)の症状が出てきたら、腰部脊柱管狭窄症の恐れがあります。

腰部脊柱管狭窄症の人がやってはいけないこと

腰部脊柱管狭窄症の人がやってはいけないことは以下の2つです。

それぞれ解説するので、参考にしてください。

長時間同じ姿勢でいる

腰への負担がかかるため、長時間同じ姿勢でいることは避けましょう

長時間同じ姿勢でいると下記のような現象が起きます。

  • 腰周辺の筋肉が固まる
  • 椎間板(腰のクッションの役割)に負荷がかかる

動き出すときに負担がかかるため、定期的に体を動かしましょう。

腰部脊柱管狭窄症の人におすすめの体の動かし方
  • 30分に1度立ちあがる
  • 足を肩幅に広げる
  • 膝に手をつく
  • 腰を軽く曲げる

腰部脊柱管狭窄症は前傾姿勢(腰を丸めたような姿勢)だと、症状が和らぎます。

しかし前傾姿勢も同様、長時間同じ姿勢でいるのではなく、適度に体を動かすことが必要です。

腰に負担をかける

以下の行動は腰に負担をかけてしまい、症状が進行してしまいます。

  • 過度な運動
  • 重いものを持つ
  • 腰を過度に反らせる


どうしても重いものを持たないといけない場面では、腰を曲げるのではなく、膝を曲げて持ちましょう

「腰に負担をかけないように」と、運動をまったくしないと筋肉が減少し、腰に負担がかかってしまうのです。

無理をせずゆっくりとした動きで、運動やストレッチを取り入れていく必要があります。

医師や理学療法士に指導してもらい、適切な運動・ストレッチを行うことをおすすめします。

腰部脊柱管狭窄症の治療法

腰部脊柱管狭窄症は以下の2つの方法で治療します。

腰部脊柱管狭窄症は症状の重症度によって、治療期間はさまざまです。
数週間で症状が良くなる人、数ヶ月経っても良くならない人など、個人によって変わってきます。

いずれにしても数日で治るものではありません。
どのように腰部脊柱管狭窄症の治療をしていくのか確認しておきましょう。

保存療法

処方された薬を飲み、リハビリをしていきます。
薬を飲んだりリハビリをしたりすることで、痛みやしびれが緩和していく可能性があります。

もし薬やリハビリで症状が軽減しなければ、神経ブロック注射をしていきます。

手術

保存療法で症状が軽減しなく、日常生活に支障が出ている場合は手術をします。

腰部脊柱管狭窄症を診てもらっているのがクリニックの場合は、紹介状を書いてもらい、手術ができる病院に入院します。

まとめ

腰部脊柱管狭窄症の症状は以下のとおりです。

  • 腰痛
  • 臀部や下肢のしびれ・痛み
  • 排尿障害
  • 排便障害

症状が進行してからでは、すぐに手術をしなくてはいけない状況になってしまうリスクがあります。

そのため、もし腰部脊柱管狭窄症の症状が当てはまるものがあれば、早めに病院に受診しましょう。

参考文献

腰部脊柱管狭窄症|一般社団法人日本脊髄外科学会 (neurospine.jp)
腰部脊柱管狭窄症診療ガイドライン2021(改訂第2 版) – c00646.pdf (jcqhc.or.jp)
MO0013CKA.pdf (joa.or.jp)
06特別企画(紺野愼一 先生).indd (jst.go.jp)
cervical_spine_201014.pdf (jssr.gr.jp)

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